ゴールデンウィークをきっかけに症状が現れる「五月病」で悩まされている人は少なくないそうです。
五月病は、症状が軽いうちに処置をすることが大切です。そのまま放っておくと、症状が悪化して、うつ病になってしまうこともあります。
まず、個人でできる「五月病」の対策法をご紹介します。
①身体を休めること
(まずは体力の限界を超えないよう動き過ぎずに、エネルギーを回復させること)
②質の良い睡眠をとる(あれこれと考えすぎずに寝ること)
③栄養バランスのとれた食事をする
:五月病の予防や改善に、5月が旬の食材が効果があるとされています。昔から「初物を食べると長生きできる」と言われているくらい、旬の食材には栄養が多く含まれています。食材の味が一番引き出される旬の時期に食べることで、心身ともに栄養を摂取することができます。
:一般的に知られている5月が旬の食材は「イチゴ」「マグロ」「カツオ」「わかめ」などの他に、野菜や豆類では「菜の花」「新キャベツ」「新玉ねぎ」「ピーマン」「アスパラ」「竹の子」「グリーンピース」「絹さや」「スナップエンドウ」などがあります。
:また、五月病に良いといわれている栄養素に「ビタミンC」があり、「菜の花」「キャベツ」「アスパラ」「グリーンピース」「絹さや」「スナップエンドウ」などに、ビタミンCが含まれています。
:五月病を改善する食事を栄養素から説明すると、ビタミンCが不足するとイライラしやすいので、ストレスを感じる時は、まずビタミンCを取りましょう。手軽に補えるビタミンC入りのドリンクや、サプリメントで補うのも良いでしょう。
:ビタミンCは野菜や果物に多く含まれているので、柑橘系の「グレープフルーツ」「オレンジ」「ネーブル」「レモン」などがオススメです。皮をむく時の柑橘の爽やかな香り成分にもアロマテラピー効果があるので、積極的に食べるとイライラやストレスの緩和に有効です。
:カルシウムも不足すると、神経が興奮して、イライラしやすくなります。また、カルシウムには神経伝達を正常な働きにする効果があるので、小腹が空いたときの間食用に、小袋に入った小魚チップス(おつまみ系)など、手軽に補給できるものを携帯しておくのも良いでしょう。
:疲労回復の効果と、脳の働きを活性化する効果のある栄養素は、ビタミンB群です。神経疲労の改善に有効です。ビタミンB群が多く含まれている食材は、「バナナ」「ウナギ」「サツマイモ」「豆類」「レバー」「玄米」などです。ビタミンB群が不足してしまうと食欲がなくなるので、そのような時は、ビタミンB群が多く含まれている食材を食べるか、サプリメントで補いましょう。
④悩み事や心配事がある場合には、一人で抱え込まず、吐き出すこと
(友人や家族など、気を許せる相手を見つけて相談してみる)
:一人で抱えて消化しきれないことは、外へ吐き出すことで気分が楽になります。
⑤朝日を浴びて、脳内に幸せホルモン(セロトニン)の分泌を促す
:自律神経バランスを整え、気分のムラや落ち込みを改善しやすくなります。朝起きて、窓から差し込む朝日を浴びましょう。自律神経の働きが正常化しやすくなります。また、歯磨き後、口内に細菌が潜んでない状態で、白湯を1杯飲むと腸内環境も整えやすくお通じが良くなります。
~栄養素から腸内環境を整える、美味しいヨーグルトレシピ~
ビタミンEの補給に「アボカド(サイコロ状にカットしたもの数個)」、セロトニンを形成するための乳酸菌補給にヨーグルト100~250g、セロトニンを形成するための乳酸菌を増やす働きをするオリゴ糖の補給に「はちみつ(お好み)」、イライラ解消のビタミンCの補給と香り付けに「レモン汁(少量)」、疲労回復のビタミンB1補給に「ナッツ(お好みでトッピング)」を、1日250mgを目安に食べると、腸内環境が整ってお通じが良くなり、ダイエットにも有効です。腸内のセロトニンも分泌しやすくなります。
⑥気分をリフレッシュすることを行う
:好きな音楽を聴く、カラオケで歌う、映画や絵画、芝居などを観る、温泉に入る、森林セラピー(森林の中をウォーキング)を体験するなどで、自己解放しやすくなります。
⑦アロマテラピーで気分転換を行う
:香りには、大脳辺縁系を刺激し、感情や記憶、行動に影響を及ぼす働きがあります。また、自律神経系や免疫系、ホルモン系のバランスを整える作用があります。ホルモンバランスの異常や精神的自律神経の乱れを整える作用に、「マジョラム」「ゼラニウムエジプト」「バジル」「パルマローザ」などの精油をブレンドし、お気に入りのキャリアオイルに混ぜてマッサージしたり、芳香浴や入浴時に入れて半身浴を行うとよいでしょう。
:リラックスしたい時は、「スイートオレンジ」「マンダリン」「ベルガモット」「イランイラン」「クラリセージ」「リトセア」「ラベンダーアングスティフォリア」などの精油がオススメです。
:リフレッシュしたい時は、「ペパーミント」「ローズマリー」「ユーカリ」「レモン」「グレープフルーツ」「サイプレス」「ティートリー」などの精油がオススメです。
※ただ、「マンダリン」以外の柑橘系の精油、「バジル」「ペパーミント」は皮膚刺激が強いので、直接皮膚に触れるような入浴時には使わないように気をつけましょう。妊娠中の人は、バジルは経通作用があるので、使用しないでください。
⑧フラワーレメディを飲んでマイナス感情を解放する
:朝からやる気を起こすには「ホーンビーム」、環境の変化に順応するためには「ウォルナット」、自分の悩み事を話せるようにするには「アグリモニー」、現実逃避せずに社会生活(学校、会社など)に戻れるようになるには「クレマチス」、枯渇したエネルギーを回復するには「オリーブ」、頭の中の葛藤を解放するには「ホワイトチェストナット」、焦りやイライラを解放するには「インパチエンス」、苦手意識を解放するには「ミムラス」などがあります。
その他にも、状態に応じて適切なフラワーレメディを選んで飲んでみると良いでしょう。
自分の状態がよくわからなかったり、適切なフラワーレメディが選べない場合は、専門家に相談してみましょう。
ただ、このような対策をとっても症状が改善されない人は、一度専門の医師(心療内科・神経内科)で、診察してもらうことも必要です。そこまではと気が重いと感じる人は、ストレスケアをおこなっているセラピストに相談してみるのもお勧めです。
五月病の症状が長引くと、治療が長引いたり、難しくなる可能性もあります。専門の医師やセラピストと話をするだけでも、安心でき不安や恐れから解放されやすくなるので、気持ちが楽になることもあるでしょう。少しでも早く診断してもらって、症状の改善につなげていきましょう。