4月4日の皆既月食「赤い満月」の活用について


今回の満月は、「皆既月食」が起こります(日本全国で見ることができます)。


晴れていれば、南東の空に、月が欠け、赤く染まっていく過程を肉眼で見ることができます。


食の最大は、21時前後から12分間という短い時間ですが、月が「赤銅(しゃくどう)色」に染まる赤黒い特徴的な「皆既月食」を見ることができます。


これを見逃すと、次回の「皆既月食」は、2018年の1月まで見ることができません。4月4日は各地域で、風物詩の夜桜と幻想的な「赤い満月」のコラボレーションが楽しめることでしょう。お天気が良ければ、是非お見逃しなく…。


前回の天秤座の「満月ワーク」の補足で、皆既月食「赤い満月」の活用についてご紹介いたします。


占星術においての月の役割は、個人の感情と情緒を支配し、感受性と反応力(感情の反応パターン)を表します。これは、潜在的な自我を意味します。


また、月の作用は占星術で基本的に用いられる惑星、太陽(意志や人生の目標)、水星(知性やコミュニケーション能力)、金星(人生の楽しみ方や関わり方)、火星(行動力や闘争心)、木星(生き方や発展の仕方)、土星(苦手意識や忍耐力)、天王星(改革力やハプニング)、海王星(霊感や神秘性)、冥王星(破壊と再生)など、各惑星が司る固有の特性を、個人の生活の中に反映させて現象化する働きがあります。


特に、アイデンティティの核であり、生命の根源である太陽が及ぼす影響を、月は月の満ち欠けの周期で、私たちの意識に反映させています。この月と太陽の関係から、太陽の絶大な磁力と地球をさえぎる月の働きが、非常に強くなる時間の「日食」や「月食」が生じるとき、地球を覆っているバリア(磁場)が一時的に壊れてしまいます。


その割れ目から、『地球上に存在する人々の高次の意識エネルギー』が、一斉に宇宙に向かって勢いよく解き放たれます。それと同時に、宇宙から絶大なエネルギーが、地球に降り注がれてくると考えられています。


このとき、太陽と月の相互の引力の関係から、地球は膨張しやすくなるため、地球上のあらゆる自然現象(地震、津波、竜巻、火山の噴火など)や、動植物の生体リズム(体内水分量のバランス)に影響を及ぼしていると考えられます。


よって、私たち人間への影響は、善くも悪くも肉体的・精神的な影響がとてもパワフルに働くことになります。スピリチュアルな観点から言うと、新月や満月の時期(特に日食や月食が生じる時期)は、精神修行をしている人たちにとっては、深い瞑想をおこない宇宙エネルギーと生命エネルギーの結びつきを強化して、「魂が成長する」素晴らしい瞑想経験が得られる時期となります。


一方、精神修行をしていない人にとっては、日頃は意識的に蓋をしている無意識レベルの領域が、新月や満月になると、潜在意識に眠っているマイナス意識や悪いカルマ(因果応報)が現象化しやすく、最も注意をしなければならない危険な時期になるようです。


過去にアメリカ(マイアミ心臓研究所精神科主任)の精神科医であるアーノルド L.リーバー氏は、「月の魔力」という著書の中で、長年の研究結果データを用いて、科学的な観点から壮大なバイオタイド理論(月の満ち欠けは人体に影響を与える)を展開しています。


本書の中で、地球と月、太陽が一直線に並ぶ(合衝)、また月が地球と最も近い近地点にあり、異常に地球に近い状態。さらに、地球が太陽と最も近い距離に近づく近日点と重なった期間中に、人々の行動に混乱が生じ、暴力的な事件が増加するかもしれないという予告(1974年)をし、それが現実のものとして顕著にあらわれたと述べています。


自然界では、異常な高潮があり、一般にはおとなしく従順な動物と考えられているアフリカ水牛が、暴れ狂い、飼育人を角でついたうえに踏み殺したという現象が起こりました。そして、同じ時期に精神科救急室への外来数が前年比の同期と比べて40%も増加し、殺人事件もマイアミだけで、このわずか2週間のうちに9件も起こってしまったと記述されています。


これほどに、この時期に集中して地球上のあらゆる自然現象や、動植物の生体リズムに影響を及ぼす傾向があると、同氏は述べています。月の引力は、地球上で満潮や干潮(潮汐作用※)を引き起こします。そして、人間の体内(水分80%)においても潮汐作用が起き、この「生物学的な潮汐」こそが、人間の行動と感情のカギであり、この月のリズムを通じて生命体は、宇宙と結びついているのではないのかという結論に至ったようです。


日本においても、元兵庫県警察本部交通部交通企画課の黒木月光氏により『月と交通事故の関係』の統計データと論文が発表され、後の著書「満月と魔力」の中で、月の満ち欠けと交通事故の不思議な因果関係、上弦の月・下弦の月では「うっかり型の事故」、新月・満月では「暴走型の事故」が多発すると述べられています。


※潮汐作用とは、月と太陽の引力によって生じる海面や地面、大気の変動を言います。潮汐作用として一般的に知られているのは、月に面した側と反対側の地球の海洋表面が膨らむ海洋潮汐です。これは、満潮や干潮として知られています。


このような専門的な研究者の裏付けもあり、日食や月食は肉体的・精神的な影響があり、特に皆既月食の「赤い満月」は通常の満月のときよりも、肉体的・精神的な影響がとてもパワフルに働くことが実証されています。


スピリチュアルな観点から言うと、満月は浄化パワーの強い時期です。さらに「月食」のパワーは強いので、とても瞑想に適した時期となります。


4月4日の「天秤座」の満月でも解説しましたが、「月食」が示すメッセージとは、現世で学ぶべきテーマであり、「魂」が成長するための課題になります。そういった意味でも、前世から引き継いできた「カルマの浄化」が現世において必要だということになります。


あなたという「魂」も、ひとつの大切な「進化のプロセス」になることから、「赤い満月」のパワーを良い方向に向けるために、意識的な浄化行為をおこなうことが大切です。


パワフルな「赤い満月」には、革新的な変化が起きる暗示があるので、浄化行為として「満月の解放ワーク」と併せて、「瞑想やヨガ」、意識的に物事を肯定的に捉えられるようにアファメーションを用いた「満月の感謝ワーク」をお勧めします。


そうすることで、「魂の浄化」「精神の浄化」「肉体の浄化」などができ、あなたにとって必要のないものを手放しやすくなります。これは、前世から引き継いできた「カルマの浄化」にも繋がっていくでしょう。


次の新月(12星座の始まりである「牡羊座」)での素晴らしいスタートを切るために、「赤い満月」のパワーを積極的に活用してみてください。