長浜神社を訪れて

 

ネイチャーセラピープログラムの2日目は、台風の影響から海上は3メートルもの高波となり、予定していた出雲版「青の洞窟」クルージングが難しくなってしまいました。

 

残念ではありますが、気持ちを切り替えて、自然の流れに身を委ねると、「今日はこちらにいらっしゃい」と、促された場所が「長浜神社」でした。

 

 

この長浜神社は、「出雲国風土記」の中の「国引き神話」に登場する神様が、御祭神で祀られている神社です。

 

神話によると、その昔「八束水臣津野命(やつかみずおみつぬのみこと)」という神様が、海の向こうの遠い国で余っている土地に、太くて大きい綱をかけて、それを引っ張ってきて、出雲の国(今の島根半島)を造ったといわれています。

 

ここは、実は出雲大社よりも歴史が古く、昔の社名は「出雲神社」だったとも言われています。

 

長浜神社は、雨が降る時に訪れても、とても気持ちの良い場所です。参道から境内までは、瑞々しい木々の中を散策しながら、新鮮なマイナスイオンを浴びる森林浴が楽しめます。

 

セラピープログラムでは、時間を気にせず、誰もが自分のペースでゆっくり歩くことを優先しました。時折は立ち止まったり、鳥のさえずりに耳を澄ませたり、写真を撮ったりと、自由に時間の流れを過ごすことで、各々が自然に、自己解放セラピーをおこなっていました。


そして、皆が清々しい気持ちの中で、御祭神に参拝することができました。

 

またここでは、ユニークな写経(神社では写詞(うつしことば)と言います)を行うことができます。これは、御祭神「八束水臣津野命(やつかみずおみつぬのみこと)の国引きの御神業をたたえるため、参拝者の一人ひとりが、長い国引きの詞章の原文(漢文表記)から、自分のインスピレーションで好きな漢字を一文字だけ選んで、四角い奉納木に心を込めて写します。この奉納木の裏面には、国引きの神の絵が描かれています。

 

天秤座の新月に相応しく「長浜神社」では、楽しいグループワークにて、御祭神とご縁を結び、人生の勝利(自分に必要なモノを引き寄せるパワー)を享受することができました。

 

さらに、ここはスポーツ・勝利の神様でもあり、国体やオリンピックなどに出場するようなアスリートたちや、スポーツ関係者が幾度となく参拝されているようです。境内には、他に「稲荷神社」「天神社」「春日神社」や、子授・安産のご加護がある夫婦石が祀られています。


ちょうど、社務所に宮司さんがいらっしゃったので、「国引き神話」や「長浜神社の成り立ち」についての貴重なお話を伺うことができました。

 

宮司さんとの心温まる交流も「素敵なサプライズ」となり、今回の「長浜神社」への参拝は、自然現象が私たちにもたらしてくれた、嬉しい経験の1つになりました。