★アロママッサージによるストレスケアについて
日頃からワンちゃんにアロママッサージを行うことで、血行促進や老廃物の排出、利尿作用、新陳代謝アップ、免疫力アップなどの健康維持に役立つだけではなく、その他にも5つの利点があると考えられます。
(1)精油の効果・効能を心身に取り入れることでストレスケアができます。(ワンちゃんの状態に合わせて2~3種類の精油をブレンドしたり、飼い主さんとワンちゃんの好きな香りを使えば、相乗効果が期待できます♪)
(2)飼い主さんとのコミュニケーションがとれます。(信頼関係が深まります♪)
(3)ワンちゃんの身体に触れることで、飼い主さん自身もアニマルセラピーで癒されます。(ワンちゃんの体温は高いので触ると気持ち良いです♪)
(4)ワンちゃんの身体を触ることで、ボディチェックを行うことができ、ケガや病気の早期発見につながります。日頃から健康状態を知っておくことが大切です。また、身体の異常をいち早く知ることができます♪)
(5)ワンちゃん自身、身体に触れることを慣れさせます。(身体に触れることを慣れさせることで、トリミングや動物病院で時間をかけることなく治療が行えるのでワンちゃん自身のストレスを回避することができます♪)
私は、これらのことからアロママッサージをお勧めしています。
★ワンちゃんにアロママッサージを行う場合(猫、鳥、小動物には不向きです)
植物油に対し精油の濃度を1~2%濃度で希釈したマッサージオイルを使用します。成犬で約10円玉位を手に取り、良く温めてから、全身をマッサージします。犬は被毛が体を守る役割をしています。(短毛種の方が毛が密集しています。)犬の皮膚は人間に比べるとデリケートにできているので、積極的に精油を皮膚に浸透させることは、デリケートな肌に刺激あるいはダメージを与える場合があります。心身に浸透させるよりも、被毛にマッサージオイルをつけ、その香りを鼻や口からい込ませ、心身に取り込むことが重要です。
(ちなみに)猫ちゃんの場合
ペット用のアロマテラピーの専門書などには、猫への精油の使用を禁じているものがありますが、具体的には刺激の強い精油の選択や、使用する精油の希釈濃度が非常に高いなどの事例が多いようです。
私の場合ですが、アロマオイルの使用は避け、精油の濃度を0.5%以下にし、アルコールを使用しないアロマミスト(水溶性)を使用しています。アロマミストには、精油の他にラベンダーやカモミールなどの芳香蒸留水も混ぜています。この場合、刺激が少なく、揮発速度も速いので皮膚への浸透は殆どありません。芳香成分を鼻から吸入することで脳に刺激を与えるため、自律神経系へ働きかけ、ストレスを緩和することができます。
自宅で安全にマッサージを行うには、下記の症状がある場合は、マッサージを行うと症状が悪化してしまうので、マッサージを行わないでください。
●骨折、重い外傷、炎症、感染症、発熱、出血、湿疹、ガン、てんかん
●心臓病、糖尿病、肝臓病、腎臓病
●病気の治療中の場合、必ず医師の許可を得てください
●生理中の出血がひどい場合
●敏感肌、アレルギー体質(この場合は、アロマオイルは使用せずマッサージのみにする)
●マッサージ前の体調チェックで、体調不良、またはできもの、怪我が見つかった場合
マッサージを行う上でのポイントは色々ありますが、いくつか挙げてみました。
<マッサージ前のポイント♪>
☆ワンちゃんや猫ちゃんにマッサージを行う前に、十分な体調チェックを行ってください。
☆トイレをしたかどうか確認して、トイレをしていないようであればさせておいてください。
☆アロママッサージの場合は、先に香りを嗅がせて、その子がその香りを受け入れるかを確認してください。(駄目な場合は、他の香りに変更するか使用を中止します。)
☆皮膚が弱い子もいるので、必ずパッチテスト(肉球にブレンドオイルを少量付けて、アレルギーテスト)を行ってください。(皮膚が赤くなるようであれば、精油は使用しないでください。)
☆マッサージを行う手は、温めておいてください。(冷たい手ではビックリさせて、嫌がります。)
<マッサージ中のポイント♪>
☆飼い主さんもリラックスした状態で、ワンちゃんや猫ちゃんと呼吸を合わせてマッサージをしましょう。(呼吸を止めてマッサージを行わないでください。)
☆優しく話しかけながらマッサージを行うと不安がとれ、やりやすくなります。
☆触れた手は、マッサージが終わるまで絶対に離さないでください。
<マッサージ後のポイント♪>
マッサージ後は新陳代謝が良くなり、血流が促進して、筋肉のコリが緩和され、血行が良くなります。(血行が促進されることにより、カルシウムやリンを栄養として吸収しやすくなり骨の発育が促されます。また、免疫力もアップされますが、虚弱体質がすぐに体質改善されるなどの即効性があるわけではありません。定期的にマッサージを受けることにより、病気やケガの早期発見などの「予防の医学」としてのメリットがあります。)
☆ワンちゃんに必ず水分補給のお水を飲ませてください。(利尿作用により、トイレが近くなるので注意して排尿をさせてください。)
☆ワンちゃんにアロマオイルを使用した場合、オイルが体に残ってベタベタしているようであれば、タオルで軽く拭き取ってください。(アロマオイルは毛艶を良くし、被毛の健康を維持します。)
初めての方は、ワンちゃんや猫ちゃんの気持ちよい場所を見つけて、ポイントマッサージで試してみてください。自宅で行うアロママッサージは、飼い主さんの責任において精油の取扱は、安全に正しくおこなってください。興味があるけど、ちょっと難しいと思われる方は、お気軽にお問い合せください。